都市づくりNPOさいたまでは、2024年11月17日(日)に開催する定期総会に併せて、総会企画として、「 『北本ビタミンB』上映&トーク」を開催します。会員以外の方にもご参加いただけます。たくさんのご参加、お待ちしております。
概要
日 時:2024年11月17日(日)15時〜17時(終了予定)
*開場・受付は14時50分より
会 場:ONVO SALON URAWA
(さいたま市浦和区仲町1-10-7 尾張屋第一ビル 5F)
参加費:つくたま会員無料、一般500円/人(当日現地支払)
申込み:下記URLの申込みフォームより
→ https://forms.office.com/r/5Buxs2qxqc
本企画について
本年度のつくたま通常総会後の企画として、映画『北本ビタミンB』を鑑賞し制作者を交えて意見交換をします。
『北本ビタミンB』は、2024年3月に東京藝術大学大学院 国際芸術創造研究科を卒業された屋宜初音さんが、修士論文執筆と合わせて制作したドキュメンタリー映画です。 つくたまは創立以来、まちづくりへの市民参加の促進をキーワードに様々な活動に取り組んでいます。
話し合いを通じてまちづくりのあり方を探るワークショップを実施したり、社会実験的手法による「まちづくりやまちづかい」を試みるなど、まちの中で人を動かし出会いを仕掛け、場の新たな可能性や価値を見出すことを目指しています。
他方、近年は空き家活用や商店街の活性化などのねらいをもった、まちづくりと親和性の高いアートプロジェクトが全国的に数多く仕掛けられ話題となる事例が見られます。さいたま市でも2016年から国際芸術祭が開催されるようになり、アートプロジェクト的な性格を帯びたイベントが数多く実施されるようになりました。
今回は「アートプロジェクトとまちづくり」の関係をとらえ直すきっかけとして、北本市で実施されたアートプロジェクトのその後を丁寧に取材し修士論文とドキュメンタリー映画にまとめたゲストをお招きし、映画鑑賞とともに意見交換をしてみたいと思います。
ドキュメンタリー映画『北本ビタミンB』について
埼玉県北本市で開催されていたアートプロジェクト「北本ビタミン」の10年後を追った、72分のドキュメンタリー映画です。
この映画の対象である「北本ビタミン」は2008年~2013年にかけて開催されたプロジェクトです。今はプロジェクトを運営していたほとんどの人が北本を離れ、活動もありません。
『北本ビタミン B』は「北本ビタミン」の関係者に話を聞き、当時の資料を見つめながら「北本ビタミン」がどんなプロジェクトだったのか、どんな人が関わって何を考えていたのか、アートプロジェクトが終わることとは一体何が終わることなのか考察を試みています。
修士論文 序章より〜
「非当事者が経験していないアートプロジェクトに接近するには、言葉だけでは限界がある。本研究では言葉だけではとらえきれない<北本ビタミン>の様相を掴むためにドキュメンタリー映画『北本ビタミンB』の制作を行った。」
「ドキュメンタリー映画という手法を選んだのにはいくつかの理由がある。まずアートの専門家でない、プロジェクトの関係者や参加していた地域の人にも親しみやすい記録方法であること、次に文字だけでは残せない当時の空気感や、関係者たちが記憶を手繰り寄せる雰囲気を残すためである。またドキュメンタリー映画制作という手法は、地域からの反対を受けた<北本ビタミン>において、アートの側、地域の側その双方の間を行き来しながら制作することができる。特に当事者でない私が制作することで、より多面的な語りを引き受けられると考えた。そのためアーティストやアートマネージャーだけでなく、当時の市役所の担当者やボランティアとして参加していた市民、拠点の近隣住民、プロジェクトに巻き込まれた若者たちなど幅広い人々を撮影対象とした。」
屋宜初音さん
沖縄県出身。2023年度東京藝術大学国際芸術創造研究科修了後、フリーランスで活動をはじめる。文化芸術とまちづくり、2つの分野に片足ずつ突っ込みながら、暮らしと芸術の関係を観察中。