つくたま塾「ヤギニケーションがつなぐ、地域と学校~シバカワ ヤギ部の挑戦」の報告

◎日時:2019年12月5日(木)19:00~21:00

◎講師:岡野友敬さん(芝川小PTA会長/イラストレーター)

◎参加者:17名

◎場所:さいたま市生涯学習総合センター(シーノ大宮・センタープラザ)
9階 学習室2

◎タイトル:ヤギニケーションがつなぐ、地域と学校~シバカワ ヤギ部の挑戦

 

ワクワクした愉しい話だった。ヤギは、アニマルセラピー効果が一番あるというのも思わずうなづける。岡野さんのお話に参加者一同、引き込まれてしまった。

ヤギのいるさいたま市立芝川小学校は、1964年開校の比較的新しい学校で、見沼田圃の中にある。芝川や見沼代用水が流れ、低地部には人家はない。公園と大病院に接し、道路を隔てて南側に市民たちが耕作する畑が広がっている。校区には複数の自治会があり、生徒たちの中には芝川を越えて通学してくるものもいる。つまり、しがらみがないが、一体感が自然発生的に生まれにくい状況だという。

岡野さんはアーティストで、この地域で育った。お子さんが入学してから、ずっと学校に関わってきた。PTA会長にもなっている。このままでは、子供たちにとって良いのだろうかと思い、父親たちもおやじの会に入り、学校に関わりだした。カヌーをしたり、キャンプファイヤーを、秋には焼き芋もやった。見守りの活動を周知させるために、岡野さんデザインの見守りタオルも制作した。これを身につけていれば、おかしな小父さんだと思われない。やれることからやっていくというチャレンジ精神が次々と難問をクリアしていくのが、頼もしい。

そうした積極的な活動の延長線上にヤギがいた。ヤギを飼うことを2019年2月ころから検討した。平成31年2月号の学校だよりに、開校45周年記念に「芝川小にヤギがやってくる」という記事がある。試しに飼ってみて、反応が良かったので、そのまま飼い続けている。

ヤギ部を結成して、学校外の人たちも参加してくれている。ヤギの散歩がしやすいようにと、みんなでごみ拾いもする。

芝川小学校の正門を入ると、ほぼ正面にチャボや鶏を飼っている小屋がある。当時の校長や用務員さんにも相談したところ、小屋を改造したりしてヤギの飼育ができる条件を整えてくれた。ところで2匹のヤギが、3匹になった。妊娠していたことに気づかずいたところ、赤ちゃんが生まれたのだ。

子供たちはすぐにヤギに慣れた。生き物がいるのは子供たちにとって良いことだ。親たちにとっても、子供たちが家に帰って、ヤギの話をして会話が増えたという。小学校からこうした活動を発信して、拠点になることを目指した。最近、いろいろな事件があって、学校の安全対策が重視されているが、それが息苦しさを増している。そうした傾向に風穴を開けたという気持ちから、学校への関心を高めるようにしている。

ヤギの存在は学校では認知されているが、まだ授業などで使うには至っていない。今後、学校、先生方との協力体制がより充実していく事で、学びの場に動物との触れ合いを取り入れて行く可能性を秘めていると岡野さんは語る。

会場には、ヤギの専門家もいて、いろいろと助言をしてくれた。全国山羊ネットワークや全国サミットも毎年開催されている。新潟県ではヤギの飼育普及の体制を整えている。

つくたま塾の後で、ヤギの散歩を見に行った。3匹のヤギが岡野さんと付かず離れずに、道脇の草を食べながら、散歩している。行きかう人に岡野さんは積極的に挨拶をする。人も犬もヤギに驚かない。ヤギたちはむしゃむしゃと草を食べている。しかし、見ていると食べない草もある。草が枯れると飼料代が必要になるが、普段はあまり困ったことはないようだ。ヤギの世話は岡野さんを中心に、ヤギ部のメンバーと協力して行っている。大型の生き物なので、それぞれの癖を飲み込むには慣れと修練が必要だ。ヤギは自分の嫌いな場所に人間が立っていると、とたんに頭をぶつけてくる。岡野さんの子供はエサをやった時に指をかまれたという。岡野さんも身体に傷が絶えない。

それでもかわいい生き物だ。(文責:若林祥文)

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