つくたま塾「アジアのパブリックライフとパブリックスペース」の報告

つくたま塾 2019年5月24日(金) 19:00~21:00

◎講師:鈴木俊治さん (芝浦工業大学教授/ハーツ環境デザイン主宰)

◎参加者:8名

◎場所:さいたま市生涯学習総合センター (シーノ大宮・センタープラザ)
9階 学習室2

◎タイトル:「アジアのパブリックライフとパブリックスペース」

本日は、参加者の自己紹介から始めた。

先生のお話は冒頭、映画「翔んで埼玉」から始まった。何もないけどいい所というキャッチコピーにある埼玉を際立たせる場所とは、埼玉を居住地として選んでもらうためには、”SENSE of PLACE”、すなわち「らしさ」が大事だとする。

最近出版されたGREAT  URBAN  PLACES  IN  ASIAの本を中心にお話が展開された。先生は、アメリカ留学中にカルフォルニア大学バークレイ校大学院でアラン・ジェイコブスに教わり、大変影響を受けた。その恩師に捧げる本でもある。8年間、アジアの各都市を訪ね、街角で人々の過ごし方を観察し分析した。人々の生活が展開されている気持ちよい場所を観察し、その都市の特徴を表している場所のスケッチをした。そして、地図からの分析だ。この手法も恩師の方法を参考にしている。400m四方の矩形で特徴的な地区を切り取り、建物と街路を中心としたオープンスペースの白黒の図で、空間の構成を捉える。

アジアの主要都市における特徴的な地区を街路密度や交差点密度で比べてみると、先生が長年まちのあり方に関り、現在も事務所を置いている神楽坂の空間の面白さが際立っていた。

ストリートが単に通過するだけではなく、地域の豊かな営みが展開される場でありたいという思いと計画論的な展開がされる。

 

“GREAT”はアラン・ジェイコブスの名著「GREAT STREETS」から来たものだろうが、先生が追求している空間の総合的な質を良く表していると思う。

 

参加者との意見交換では、スケッチという街を観察し記録する方法について、現行法制度の限界について、最近の住まい開きなどのリノベ手法についてなど、様々な視点からの意見交換があった。(文責:若林)

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